車庫飛ばしとは？【車庫証明】

車庫飛ばしとは、車庫証明（自動車の保管場所証明）において虚偽の内容を届けることをいいます。
この際、発覚した場合は法令違反となり、以下の罰則の対象となります。


自動車の保管場所の確保等に関する法律 | e-Gov法令検索
（罰則）

第十七条

２　次の各号のいずれかに該当する者は、二十万円以下の罰金に処する。

一　自動車の保管場所に関する虚偽の書面を提出し、又は警察署長に自動車の保管場所に関する虚偽の通知を行わせて、第四条第一項の規定による処分を受けた者

３　次の各号のいずれかに該当する者は、十万円以下の罰金に処する。

一　第五条、第七条第一項（第十三条第四項において準用する場合を含む。）又は第十三条第三項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
三　第十二条の規定による報告をせず、若しくは資料の提出をせず、又は虚偽の報告をし、若しくは虚偽の資料を提出した者

罰則のまとめ

罰則について分かりやすくまとめると、以下のようになります。

特に、道路を常態的に車庫替わりにしていた場合は懲役も対象となるため大変重い処分となります。

車庫飛ばしになるのはどのような場合か

車庫飛ばしに該当する行為とは、虚偽の保管場所または使用本拠地を届け出た場合がこれに当たります。
例えば、貴方の家が広島市中区の繁華街周辺にあったとします。
当然ですが近傍の駐車場の契約料金は高いです。なるべく安価な駐車場にしたいと誰でも考えます。
そこで、最初の１か月だけ月極駐車場を契約して保管場所とし、その後すぐに解約して実際は路駐を続けていたとします。
これは完全にアウトです。車庫飛ばしの誹りを受けても仕方がないでしょう。

また、引越しで住所が変わった後に変更届を出さないで放置している状態も厳密には車庫飛ばしに該当します。
引越しの多い仕事をされている方は引越しの度に変更届を出すことが必要です。

車庫飛ばしで検挙されるケースはほとんどが業者

上記のように、車庫飛ばしは車両を持つ全ての人にとって他人事ではありません。
しかし、ニュースを見てみると車庫飛ばしで過去に検挙されているのは何らかの車両関係の業者ばかりです。
産廃業者が排ガス規制のある市街地を回避して保管場所を設定している場合などが当てはまります。
ただ、そもそもこの車庫飛ばしで検挙された前例がそこまで多くないのです。

しかし、この車庫飛ばしでかの有名な自動車業者が過去に検挙されていることが判明しました。
それが、今何かと話題のビッグモーターです。
１９９０年、ビッグモーターは保管場所を村にすれば車庫証明が不要になることに目を付け、山口県玖珂郡本郷村にある営業所の社用車名義の車両を顧客に販売し、名義を変更していませんでした。この際、社長及び社員８名が書類送検されています。
ビッグモーター、なんと30年以上前に「車庫飛ばし」で山口県警に摘発されていた！ | Merkmal（メルクマール） (merkmal-biz.jp)

いやはや、やはり昔からやっていたんですね…


今回は以上で終わります。ご拝読頂きありがとうございました。

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投稿記事 - 熊谷行政書士法務事務所　広島県広島市 (lo-kuma.com)

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