NPO法人の設立手続き: 登記申請と所轄庁への届出

NPO法人の設立は、社会貢献を目指す多くの人々にとって重要なステップです。しかし、設立の過程で直面する手続きは複雑で、多くの書類と法的要件に対応する必要があります。今回は、NPO法人の設立手続きの中でも特に「設立登記申請後の所轄庁への届出」に焦点を当てて詳しく解説します。

設立登記申請後の所轄庁への届出

1. 設立登記完了届出書の提出

NPO法人の設立手続きは、設立登記の完了後に所轄庁への届出を行う必要があります。この手続きは、設立認証の申請手続きと設立登記の手続きを完了した後に行われます。

まず、東京都の場合を例に挙げると、所轄庁へ提出する書類は以下の通りです。

  • 設立手続登記完了届出書
  • 登記事項証明書
  • 登記事項証明書の写し
  • 設立時の財産目録

これらの書類を管轄の都道府県に確認して正確に提出することが重要です。

設立登記完了届出書には、届出をする日付を記載し、代表者印を押印します。また、登記事項証明書の原本を1通添付する必要があります。

2. 財産目録の作成と提出

設立時の財産目録は、特定非営利活動に係る事業の財産目録とその他の事業の財産目録に分けて作成します。これらの財産目録には、「○○年○○月○○日現在」といった形式で財産の記載日時を示しますが、その日時はNPO法人の成立年月日(登記事項証明書に記載されている年月日)と一致するようにします。

また、法人の設立時登記申請時に登記申請書の添付書類として財産目録を提出しますが、設立登記後に所轄庁に対しても財産目録を提出します。本来の事業の他に収益事業などその他の事業を実施する場合は、特定非営利活動とその他の事業を分けてそれぞれの財産目録を作成します。

3. 財産目録の具体的な記載方法

財産目録には、設立時の段階での手元にある現金、事務所の車両、パソコンなどの財産について具体的な金額を記載します。しかし、設立の要件として一定の財産が必要とされているわけではありませんので、記載する財産がない場合は「0円」として提出することも可能です。

例えば、NPO法人設立時に事務所のパソコンが1台ある場合は、そのパソコンの価値を金額として財産目録に記載します。同様に、手元の現金や他の物品についても同様の方法で記載します。

まとめ

NPO法人の設立は、社会貢献活動を推進するための重要な一歩です。しかし、その設立手続きには多くの法的要件と書類の提出が必要です。特に、設立登記完了後の所轄庁への届出は、設立手続きの中でも重要なステップの一つです。

この記事で紹介した手続きのポイントを押さえて、適切に手続きを進めてください。NPO法人の設立がスムーズに進むことで、あなたの社会貢献活動がより早く実現することを願っています。

最後に

今回はNPO法人の設立手続きにおける設立登記申請後の所轄庁への届出について解説しました。

今回は以上で終わります。
最後までご覧いただき、ありがとうございます。

この記事が法人設立について学びたい方の参考になれば幸いです。
NPOホームページ | 内閣府 (npo-homepage.go.jp)

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