国土利用計画法の届出に必要な書類:位置図の解説
国土利用計画法の届出には、申請書以外にも別紙や添付書類が多々必要です。今回は、その中の一つである「位置図」について解説します。この書類は自治体によっては「現地案内図」等と呼ばれることもありますが、内容は同じです。また、これは全国すべての自治体で必須の資料であり、不動産系の手続きのほとんどで必要とされています。
目次
位置図の目的
位置図とは、申請する対象地の場所を簡単に示した地図です。役所の担当者が現地調査を行う際に役立つよう、著名な地物を含めることが重要です。昔は住宅地図をコピーして作成するのが一般的でした。しかし、現在ではインターネットを活用し、詳細地図を容易に作成することが可能です。自治体によっては、グーグルマップの航空写真でも代用が認められる場合がありますので、事前に確認しておきましょう。
作成要領
1. グーグルマップで申請対象地と所轄役所との経路を図る
まずはグーグルマップを使用し、申請先の役所を起点、申請対象地を終点として経路を調査します。この際、以下の点に注意して作業を進めましょう。
- 経路の確認
申請先の役所から申請対象地までの道順を確認します。 - 著名な道路や交差点
経路上の主要な道路や交差点には注釈を加えておくと、役所担当者が現地に辿り着きやすくなります。 - 詳細な記載
時間が許す限り、経路の詳細をできるだけ詳しく記載することが望ましいです。
2. グーグルストリートビューで著名な交差点等の写真をスクリーンショットする
次に、グーグルストリートビューを利用して、申請先の役所を起点とした経路上で、右折または左折を要する交差点の手前の写真をスクリーンショットします。
- 重要な地点のスクリーンショット
経路上の重要な交差点や目印となる地点の写真を取得します。 - 経路図への貼り付け
取得したスクリーンショットを、先に作成した経路図に貼り付け、視覚的に分かりやすい資料を作成します。 - 省略可能な手順
時間が無い場合はこの工程を省略しても構いませんが、詳細な資料を作成することで役所担当者の負担を減らすことができます。
3. 終点である申請対象地の現地景況写真を貼る
申請対象地の現地写真を貼り付けます。
- 現地の景況写真
グーグルストリートビューを利用して、申請対象地の現地写真を取得します。 - 写真の確保方法
山間部などでストリートビューの写真が無い場合は、自身で現地に行って撮影するか、譲渡人等に依頼して写真データを送ってもらいましょう。
4. 所要時間を記載する
申請対象地までの所要時間を記載します。
- 所要時間の計算
グーグルマップの経路情報を基に、申請先の役所から申請対象地までの所要時間を計算します。 - 記載の方法
経路図の空いているスペースに所要時間を記載し、役所担当者が現地に到達するまでの時間を把握できるようにします。
このようにして、申請対象地の位置を正確かつ詳細に示す位置図を作成することができます。正確な位置図を作成することで、役所担当者の現地確認がスムーズになり、申請手続きが円滑に進むことが期待できます。
注意点
今回紹介した位置図の作成方法は、私自身の方法です。一般的には申請対象地のみをクローズアップした簡単な地図を作成することが多いでしょう。私が詳細な位置図を作成する理由は、役所担当者の負担を軽減し、申請を有利に進めるためです。時間が無い場合は、簡易的な地図でも問題ありません。
まとめ
国土利用計画法の届出には、正確な書類作成と迅速な届出が求められます。位置図はその中でも重要な書類の一つであり、申請対象地の場所を明確に示すためのものです。この記事を参考に、適切な位置図を作成し、届出をスムーズに進めましょう。適正な土地利用を促進するために、しっかりと手続きを行うことが重要です。
最後に
今回は国土利用計画法の届出に必要な添付書類「位置図」について解説しました。
今回は以上で終わります。
最後までご覧いただき、ありがとうございます。
この記事が不動産関係について学びたい方の参考になれば幸いです。
土地・不動産・建設業:土地取引規制制度 - 国土交通省 (mlit.go.jp)
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