農家・分家・一般住宅等に係る調書とは?農振除外に必要な書類を解説

農振除外の手続きには申請書以外にも別紙や添付書類が多々必要です。
今回は、この別紙のうちの一つである「農家・分家・一般住宅等に係る調書」を解説します。
この書式は自治体によっては、そもそも存在しない場合もあります。
現に、同じ広島県内でも広島市では存在しませんが、東広島市では必要です。
このため、申請する自治体に必要書類を事前によく確認してから作成に着手しましょう。

どんな場合に必要なのか?

「農家・分家・一般住宅等に係る調書」は、転用目的が住宅建造の場合にのみ必要になる書類です。
そのため、記載する内容も住宅に関する項目のみになっています。
では、実際に書式のヴィジュアルを見てみましょう。

作成要領

前提として、ここには転用者の情報を記載します。土地所有者の情報ではないことに注意しましょう。

①転用事業予定者氏名

申請書に記載した転用者の氏名を記載します。

②家族構成

ここには転用者の家族の氏名、続柄、職業、通勤先(通学先、学年等)を記載します。
ここはあまり深く考えずに事実をそのまま記載しましょう。

③現在の住居の概要

現在の住居の所在地、敷地面積(㎡)を記載します。土地の登記簿の情報をそのまま転記しましょう。
敷地の状況は、自己所有か借地等なのかを選択します。
住居の形態は、自家、借家、その他のうちのいずれかを選択します。(その他って何だ…?)
建築物の状況は、住居、倉庫及び車庫のそれぞれの建築面積(㎡)、 延床面積(㎡)、 建築年数を記載します。
延床面積は1階と2階の面積の合計と考えましょう。

④申出者又は転用計画者の農業経営の状況(分家,実家の状況)

前提として、この書類は分家住宅等の築造の際に必要となるものです。そのため、申請者は農家である親、転用事業者は将来的に親の農地を継ぐことになる息子夫婦のような場合が大半だと思われます。
なので、ここには申請者である親の営農面積、農地の種類、栽培作物を記載します。
また、転用事業者の息子夫婦も現に農家である場合は同じように営農面積、農地の種類、栽培作物を記載します。

最後に

今回は農家・分家・一般住宅等に係る調書の記載方法について解説しました。

農地転用の研究をしていると、このように見たことも聞いたこともないような書面に遭遇することが多々あります。
自分は基本的には広島市の書式を参考にして研究をしていますが、今回はたまたま東広島市の書式を見ていて「ええ!?こんな書式もあるの!?」と驚きました。
自分が記事を書いていて楽しさを感じるジャンルは、農地転用や農地に関する内容が多いです。
地域によって取扱いが全く違うので、研究すればするほど、いかにも行政書士らしいジャンルだと思えるからです。もう50記事以上は農地転用に関する記事を書いていますが、新しい発見の連続です。
いつか機会があれば、広島県内の各自治体の農地転用の難易度比較ランキング等を記事にできればいいな、なんて思っています。

今回は以上で終わります。
最後までご覧いただき、ありがとうございます。

この記事が農地転用許可の取得を検討されている方の参考になれば幸いです。

また、この他にも有益な情報を逐次投稿しております。よろしければ他の記事もご覧ください。
投稿記事 - 熊谷行政書士法務事務所 広島県広島市 (lo-kuma.com)

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