道路使用許可申請書の書き方【道路使用許可】
道路使用許可申請書は、道路工事等により一定期間道路を使用する場合に警察署に提出しなければならない申請書類の一つです。
この許可を取得せずに勝手に道路工事等をした場合は、道交法違反になります。
今回は、道路使用許可申請書および添付書類の書き方について解説します。
道路使用許可申請書の概要
記載事項
道路使用許可申請書の記載事項は以下の通りです。
- 申請日
- 許可権者
- 申請者の現住所、法人名等、役職、氏名
- 道路使用の目的
- 道路使用許可を受けようとする場所または区間
- 道路使用許可を受けようとする期間
- 道路使用する目的に関わる具体的な方法・形態
- 添付書類の一覧
- 現場責任者の現住所、氏名、電話番号
フォーマット
実際のフォーマットは以下のリンクから参照及びダウンロードできます。
437934.docx (live.com)【広島県警HP】
道路使用許可申請書の作成要領
申請日
ここには窓口に提出する日を記入します。
しかし、大抵の場合は空欄にしていても受け付けて貰えるため、空欄のまま提出することを推奨します。
許可権者
ここには使用したい道路を所轄する警察署の名前を記載します。
間違っても申請者の所在地を所轄する警察署ではありません。
なお、広島県内の所轄警察署は以下のリンクから調査できます。
地名から管轄署 (交番・駐在所)を探す | 広島県警察 (hiroshima.lg.jp)
申請者の現住所、法人名等、役職、氏名
申請者が法人の場合は、法人の所在地、法人名、申請者の役職、氏名を記載します。
この際、法人の所在地は単に登記上の所在地ではなく、営業の実態がある事務所の実住所を記載します。
また、申請者が個人の場合は個人の住所、氏名を記載します。
なお、押印は必要ありません。
※所在地または住所は住民票に記載の通りに記載し、ハイフン等の省略はしないようにして下さい。
※代理人に申請を依頼する場合は申請者情報の下に代理人の情報を記載します。
道路使用の目的
工事等の名称を具体的に記載してください。
例:消火栓設置工事、アーケード設置工事、○○祭りに伴う露店の設置
道路使用許可を受けようとする場所または区間
実際に使用する道路の場所又は区間の番地を省略せずに正しく記載してください。
例1:1か所のみを使用する場合は「〇市〇区〇町〇番〇号」
例2:水道管設置等の長い区間を使用する場合は「〇市〇区〇町〇番〇号から〇市〇区〇町〇番〇号までの間」
道路使用許可を受けようとする期間
実際に道路を使用する必要最小限度の期間で開始年月日,開始時間~開始年月日,終了時間といった様に、時間単位まで詳細に記載して下さい。
道路使用する目的に関わる具体的な方法・形態
工事等の施工方法、施工面積、使用する昼夜の別、交通制限の方法について記載してください。
例:開削方法による水道管敷設工事、夜間施工、片側交互通行規制
ただし、この欄に書き切れない場合がほとんどであるため、『別添「道路使用計画書」のとおり』と記入し、添付書類中に工事概要等を記載することが一般的です。
添付書類の一覧
以下、主に工事の場合に添付する添付書類を列挙します。
なお、添付書類には定められたフォーマットはありません。
CAD、パワーポイント、エクセル等、いかなるソフトで作成しても構いません。
現場の位置が分かる案内図
通常はグーグルマップ等の地図アプリを使用します。著名な地名、地物等を含めて場所を特定しやすいようにしましょう。また、現場を赤く塗りつぶす等の工夫も必要です。
交通規制図(安全対策図)
最も重要な図面です。現場の標識、車両、誘導員等の配置、作業延長及び幅員等の情報を記載します。
作成に当たっては、必ず事前に現地で簡易測量を実施して数値を明らかにして下さい。
現況の写真
これは工事をする前の現場の写真です。
提出を求めない警察署をあると思いますが、自主的に撮影しておくことを推奨します。
なぜなら、所轄警察署が場所をイメージしやすいためです。また、最大の利点として、現場の公共用物が壊れていたとしても、事前に現場の写真を撮影しておけば「壊したのは自分ではない、元から壊れていた」という証拠になります。
作業工程表
作業期間が1か月を超えるような長期工事の場合は提出を求められる場合があります。大体2~3日で終わる予定の工事であれば提出を求められることはほぼありません。
緊急連絡先
事故が発生した際などの連絡先を記載します。ただし、後述する現場責任者の連絡先で事足りる場合は必要無いと判断される場合があります。
設計図
これは地中に埋設する管類等がある工事をする場合に求められる図面です。それ以外の場合は求められる場合はほぼありません。
主要使用車両及び機械の一覧
現場で使用する車両及び機械を一覧表にしたものです。
車種と台数を記載すれば事足ります。
また、交通規制図(安全対策図)に内包して記載した場合は省略することも可能です。
工事関係車両の駐車位置
これは交通規制図(安全対策図)と同じ要領で作成します。
また、交通規制図(安全対策図)に内包して記載した場合は省略することも可能です。
現場責任者の現住所、氏名、電話番号
現場責任者の現住所については、文面をそのまま読解すれば個人の現住所になりますが、確実に現場責任者と連絡が取れるのであれば法人の住所を記載しても問題ありません。
また、電話番号も確実に現場責任者と連絡が取れるのであれば法人の電話番号を記載しても問題ありません。
つまり、現場責任者と連絡さえ取れれば、ここは問題無いのです。
ただし、氏名については確実に現場責任者個人の氏名を記載してください。
「現場責任者の氏名:〇〇株式会社」という書き方はあり得ません。
最後に
道路使用許可申請書は本体自体は作成は非常に簡単です。
難しいのは添付書類(図面)の類です。しかし、ほとんどの添付書類は省略することが可能です。確実に作成しなければならない図面は案内図と交通規制図(安全対策図)、その他、主要使用車両及び機械の一覧表程度である場合がほとんどです。
ただし、書類が必要になるかは所轄警察署の判断になりますので、事前に窓口に相談しておくことを推奨します。
今回は以上で終わります。
最後までご覧いただき、ありがとうございます。
この記事が道路使用許可の取得を検討されている方の参考になれば幸いです。
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投稿記事 - 熊谷行政書士法務事務所 広島県広島市 (lo-kuma.com)
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